この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。選び方の基準は厚生労働省の情報にもとづいています。広告について
枕の選び方|高さ・奥行き・硬さを首のすき間とマットレスから決める
朝起きたときに首や肩がこっている、何度も枕の位置を直してしまう。そんなとき、枕が体に合っていない可能性があります[1]。ただ、店頭やネットで「合う枕」を探しても、何を基準に選べばいいのかはわかりにくいものです。この記事では、厚生労働省の健康情報サイト(e-ヘルスネット)の解説をもとに、高さ・奥行き・硬さ・素材の4つの基準と、買う前に家で高さを試す方法をまとめます。
CONTENTS
枕の役割は「すき間を埋めること」
e-ヘルスネットでは、枕の役割をマットレスや敷き布団と、後頭部から首にかけてのすき間を埋め、立っているときに近い自然な姿勢を保つことと説明しています[1]。つまり、枕は「頭をのせる台」ではなく、首の下にできる空間を支えるための道具です。
このすき間の深さは体型によって大きく違うため、「この高さが正解」という枕はありません。だからこそ、自分のすき間を知ってから選ぶことが近道になります。
眠りは、昔から心と体を立て直す時間と考えられてきました。シェイクスピアは『マクベス』の中で、登場人物にこう語らせています。
もつれた心労の糸を編み直す眠り。一日一日の命の終わり、つらい労働のあとの湯浴み、傷ついた心の薬。(拙訳)
"Sleep that knits up the ravell'd sleave of care, / The death of each day's life, sore labour's bath, / Balm of hurt minds"
ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』第2幕第2場(Project Gutenberg 版)[2]
その「湯浴み」の時間に首や肩へ負担がかかっていては、もったいないですよね。ここからは、具体的な基準を一つずつ見ていきます。
枕の高さの選び方|首のすき間は1〜6cm
e-ヘルスネットによると、首のすき間の深さは一般に1〜6cmで、この深さに合った高さの枕を選ぶと首や肩への負担が少なく眠りやすいとされています[1]。
| 枕の高さ | 起きやすいこと(e-ヘルスネットの説明) |
|---|---|
| すき間より高すぎる・低すぎる | 首・肩・胸の筋肉に負担がかかり、呼吸がしにくく寝心地が悪くなる |
| すき間に合っている | 首や肩への負担が少なく、眠りやすいといわれている |
首の角度についても、あおむけで寝具の表面から約5度、最近の報告では約15度前に傾けると首の痛みや疲れが軽くなるという報告がある一方、頭や首にかかる圧や首の骨の並びも関係するという報告もある、と紹介されています[1]。角度を測って合わせるのは現実的ではないので、「あおむけで首の後ろに空間が残らず、あごが上がりも引けもしない高さ」を目安にすると判断しやすくなります。
横向き寝の人は奥行きと幅も見る
人は眠っている間に寝返りを打ち、あおむけから横向き、ときにはうつぶせへと姿勢を変えます。寝返りには、同じ場所が圧迫され続けて血の巡りが滞るのを防いだり、寝床の中の温度や湿気を調節したりする働きがあると説明されています[1]。
そのため枕は、横向きになったときに肩先から側頭部全体を支えられる奥行きが必要とされています[1]。横向きでは肩の厚みのぶん、あおむけより頭の位置が高くなります。売り場では次の点を見ておくと失敗しにくくなります。
- 横向きになっても頭が枕から落ちない奥行き・幅があるか
- 中央が低く両端が高いなど、あおむけと横向きで高さが変わる形か
- 寝返りのたびに頭の位置を直さなくて済む大きさか
硬さと素材の選び方
素材については、呼吸がしやすく、頭をきちんと支えられる弾性があり、汗に備えて吸湿性・放湿性の良いものを選ぶことが大事とされています[1]。柔らかすぎて頭が沈み込むと高さが保てず、硬すぎると頭の一点に圧がかかりやすくなります。
| 見るポイント | 確認のしかた |
|---|---|
| 支える弾性 | 頭をのせて数分たっても、最初の高さから大きく沈まないか |
| 吸湿性・放湿性 | 中材の種類と、側生地・カバーが洗えるか、通気の構造があるか |
| 高さの調整 | 中材の出し入れやシートの抜き差しで高さを変えられるか |
素材ごとの寝心地は好みの差も大きいため、ここでは「どの素材が良い」とは言い切りません。高さを後から調整できるかどうかは、初めて買い替える人ほど重視したいポイントです。
高さを調整できる枕を探す
中材やシートの出し入れで高さを変えられるタイプ。購入後に自分のすき間に合わせて微調整できます。
高さ・サイズ・中材・洗濯の可否・返品条件は販売ページでご確認ください。
マットレスや敷き布団で合う高さは変わる
見落としやすいのが、同じ枕でも下の寝具によって合う高さが変わることです。e-ヘルスネットでは、背骨は首から胸、胸から腰にかけて2つのS字カーブを描き、立った姿勢で4〜6cmある腰のすき間が、寝た姿勢では2〜3cmのときに体への負担が最も少ないと説明しています[1]。
柔らかすぎるマットレスや敷き布団では腰や胸が深く沈み込み、硬すぎると骨が当たって痛みが出たり血の流れが妨げられたりするため、適度な硬さが必要とされています[1]。体が深く沈む寝具では、枕は相対的に高く感じられます。
買う前にタオルで高さを試す手順
今使っている枕が高いのか低いのかを知るには、家にあるバスタオルで高さを作ってみるのが手軽です。ここで紹介するのは目安を知るための方法で、特定の高さを推奨するものではありません。
- いつもの寝具の上で試す:枕は下の寝具で合う高さが変わるため、普段寝ているマットレスや布団の上で行います。
- バスタオルを畳んで重ねる:二つ折り・三つ折りにしたタオルを重ね、低めの高さから始めます。
- あおむけで首の後ろを確かめる:首の下に空間が残らず、あごが上がりも引けもしない高さを探します。
- 横向きも試す:横を向いたときに頭が下がって首が曲がらないかを確かめます。あおむけより高さが必要な人が多いです。
- 数分そのまま過ごす:のせた直後ではなく、しばらくして首や肩に力が入っていないかを見ます。
- 高さを測って控える:ちょうどよかった重ね方の高さを測っておくと、枕を選ぶときの基準になります。
タオルで決めた高さは、そのまま「枕の高さ表示」と一致するとは限りません。枕は頭をのせると沈むため、高さを調整できる枕を選び、買ったあとに微調整すると安心です。
枕以外に見直したい寝床の温度と湿度
寝具には、良い寝姿勢を保つことのほかに、寝ている間の保温という役割もあります。e-ヘルスネットでは、個人差や季節による違いはあるものの、寝床の中の温度は33℃、湿度は50%の状態が最適とされると紹介しています[1]。
- 掛け布団は、保温性と吸湿性・放湿性に加え、寝返りを打ちやすい軽さとフィット感があるものがよいとされています[1]
- 寒い季節は、湯たんぽや電気毛布で寝る前に寝床を温めておくと眠りにつきやすくなると説明されています[1]
枕を替えても寝つきや夜中の目覚めが続く場合は、寝具だけでなく生活習慣や体調が関わっていることもあります。眠れない状態が長く続くときは、医療機関に相談してください。
よくある質問
- 枕の高さは何cmが正解?
- 決まった正解はありません。e-ヘルスネットでは、首のすき間の深さは一般に1〜6cmで人によって違い、その深さに合った高さを選ぶとよいとされています[1]。タオルで試して自分の目安を知るのがおすすめです。
- 枕なしで寝るのはよくない?
- 枕は首のすき間を埋めて自然な姿勢を保つ役割があるとされています[1]。すき間が浅い人は低い枕で足りることもありますが、枕なしで首の下に空間ができる場合は、低めの枕やタオルで支えてみてください。
- 横向きでしか眠れない場合は?
- 肩先から側頭部全体を支えられる奥行きが必要とされています[1]。あおむけより高さが必要になりやすいので、両端が高い形や、高さを調整できるものを選ぶと合わせやすくなります。
- 枕を替えれば肩こりはなくなる?
- 枕が合わないことが首や肩のこりの一因になることはありますが、原因はほかにもあり、枕だけで解決するとは言えません。痛みやしびれが続く場合は医療機関に相談してください。
自分の高さの目安がわかったら、調整できる枕を比べる
出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係」(執筆:有竹清夏 埼玉県立大学大学院 教授、最終更新日 2023年7月6日) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-003(2026年10月10日閲覧)
- William Shakespeare, Macbeth, Act II, Scene 2(Project Gutenberg eBook #1533) https://www.gutenberg.org/ebooks/1533(2026年10月10日閲覧)