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枕の洗い方|洗濯表示で洗えるか確かめる・ダニ対策の干し方と買い替えのサイン

公開 2026-10-17 / 消費者庁・経済産業省「取扱い表示」パンフレット、東京都健康安全研究センター「くらしの健康」第47号にもとづく

枕は毎晩、顔や髪が直接ふれる寝具です。汗やにおいが気になって洗いたくても、「この枕は洗濯機に入れていいのか」「洗えない枕はどう手入れするのか」「いつ買い替えればいいのか」は迷いやすいところです。この記事では、消費者庁と経済産業省がまとめた洗濯表示(取扱い表示)の解説[1]と、東京都健康安全研究センターの寝具のダニ対策[2]をもとに、洗えるかの見分け方・洗い方・洗えないときのお手入れ・買い替えのサインを順に整理します。

CONTENTS

  1. 枕は洗える?まず洗濯表示を確かめる
  2. 洗濯表示の記号の見方|洗い方と干し方
  3. 洗える枕の洗い方|表示の範囲内で洗う6つの手順
  4. 洗えない枕のお手入れ|カバーの洗濯・干す・掃除機
  5. 枕のダニが気になるときの寝具の整え方
  6. 枕の買い替えのサイン|年数より「高さが合っているか」
  7. よくある質問

枕は洗える?まず洗濯表示を確かめる

枕が洗えるかどうかは、中材の種類だけでは決められません。同じ「ポリエステルわた」や「パイプ」でも、側生地の縫い方や中材の詰め方によって扱いが変わるためです。いちばん確実なのは、枕本体に縫い付けられたタグの洗濯表示(取扱い表示)と、取扱説明書を見ることです。

洗濯表示の記号は日本産業規格(JIS L 0001)で決められていて、2016年12月からは国際規格(ISO)と同じ記号が使われています[1]。消費者庁と経済産業省のパンフレットでは、新しい表示は「この強さ・温度までなら扱える」という上限を表すもので、表示より強い作用や高い温度で洗うと傷める可能性があると説明されています[1]。

タグが見当たらない、文字がかすれて読めないときは、自己判断で洗濯機に入れず、購入したメーカーや販売店に問い合わせましょう。パンフレットでも、洗い方に迷ったら表示に書かれた事業者の連絡先に問い合わせるよう案内されています[1]。

洗濯表示の記号の見方|洗い方と干し方

洗濯表示は、5つの基本記号(家庭洗濯・漂白・乾燥・アイロン・クリーニング)に、強さや温度を表す線・点・数字を組み合わせて表されます[1]。枕を洗うときに特に見ておきたいのは次の記号です。

記号意味(パンフレットの説明)枕を洗うときの読み方
桶の中に数字家庭で洗濯機洗い・手洗いができる。数字は洗濯液の上限温度下に線が1本なら弱く、2本ならさらに弱い洗い方
桶に手手で押し洗い・振り洗いなど優しく洗う。上限温度は40℃洗濯機の手洗いコースが対応するかは洗濯機の説明書で確認
桶に×家庭での洗濯はできない本体は洗わず、カバーの洗濯と干す・掃除機で手入れ
四角の中に縦線・横線縦線はつり干し、横線は平干し。線が2本なら脱水せずに干す平干しの指定なら、平らな場所に広げて干す
左上に斜線日陰で干す(陰干し)直射日光を避け、風通しのよい場所で
四角に丸(タンブル乾燥)乾燥機が使える。点の数が温度。×付きは使えない×付きなら乾燥機に入れない

なお、家庭用洗濯機の「ドライコース」は水を使う洗い方で、クリーニング店のドライクリーニングとは別物と説明されています[1]。桶に×が付いた枕を、ドライコースなら大丈夫と考えて洗濯機に入れるのは避けましょう。

洗える枕の洗い方|表示の範囲内で洗う6つの手順

家庭洗濯の記号がある枕は、表示の範囲内で、それより弱めの条件で洗います。どの強さで洗うかは自分で決める必要がある、というのがパンフレットの考え方です[1]。ここでは一般的な流れをまとめます。取扱説明書に手順があれば、そちらを優先してください。

  1. カバーを外して別に洗う:枕カバーは本体と分けて洗います。カバーにも洗濯表示があれば確認します。
  2. 本体の洗濯表示を読む:桶の数字(上限温度)、下線の本数(強さ)、手洗いかどうか、干し方、乾燥機の可否を確かめます。
  3. 洗濯機の対応コースを選ぶ:桶の下に線があれば弱い水流のコースを選びます。手洗い記号なら、洗濯機の手洗いコースが対応しているかを洗濯機の取扱説明書で確認します[1]。洗濯ネットの指定があれば従います。
  4. 温度は上限より低めに:お湯を使う場合も、桶の中の数字を超えないようにします。
  5. 脱水・干し方は記号どおりに:平干しの指定があれば平らな場所で。脱水しない指定(線2本)の場合は、パンフレットにあるようにタオルに挟んで上から軽く押さえ、水分を取ってから干します[1]。
  6. 中までしっかり乾かす:干している途中で枕を裏返し、手で中材の偏りをほぐします。表面が乾いても、中材の奥が湿っていることがあるので、乾くまで使わないようにしましょう。
中材や側生地の組み合わせによっては、水洗いを想定していない枕もあります。「この素材なら洗える」と素材名だけで判断せず、必ずその枕の洗濯表示と取扱説明書を確認してください。

洗えない枕のお手入れ|カバーの洗濯・干す・掃除機

本体が洗えない枕でも、手入れの方法はあります。東京都健康安全研究センターの資料では、寝具のダニアレルゲン対策として、干してよく乾燥させること、掃除機がけ、シーツやカバーの洗濯が挙げられています[2]。資料は布団を中心にした説明ですが、同じ寝具である枕にもそのまま当てはめやすい内容です。

お手入れ資料に書かれていること枕での目安
干す・乾燥させる天気の良い日は布団を干してよく乾燥させる。梅雨時などは布団乾燥機の使用もよい干し方の記号(陰干しなど)があれば従う
掃除機がけ干したあとはたたかずに掃除機をかける。週1回、1㎡あたり20秒以上かけて表裏とも丁寧に枕は面積が小さいので、表裏をゆっくり往復させる
カバーの洗濯シーツや布団カバーはこまめに取り替えて洗濯する枕カバーは本体より洗いやすいので、替えを用意して回す
カバーの素材高密度繊維の防ダニシーツやカバーで、寝具にダニを潜り込ませないようにする本体を洗えない枕ほど、カバーで守る考え方が向いている

「干したあとに布団をたたく」のは、資料では勧められておらず、たたかずに掃除機をかけるよう書かれています[2]。枕も同じように、干したあとは掃除機で表面のほこりを吸い取るとよいでしょう。

高密度繊維の枕カバーを探す

本体を洗いにくい枕は、洗い替えのカバーで守るのが手軽です。サイズ(幅×奥行き)を枕に合わせて選びましょう。

サイズ・素材・洗濯表示・返品条件は販売ページでご確認ください。

枕のダニが気になるときの寝具の整え方

東京都健康安全研究センターによると、家庭でよく見られるダニ(ヒョウヒダニ)が育ちやすいのは温度25℃前後・湿度75%前後の環境で、人のフケやアカ、食べ物のカス、カビなどをエサに増えます[2]。都の調査では、ダニのフン由来のアレルゲン量は、フローリングの床やカーペット・畳よりも寝具で最も高い値を示したと報告されています[2]。

また、ダニのフンや死骸などを吸い込んでしまうのは主に睡眠中で、体に接して使う寝具の対策は特に重要とされています[2]。枕だけでなく、寝具まわり全体で次の点を見直しましょう。

冬は加湿器を使う家庭も多いですが、湿度を上げすぎると寝具が湿りやすくなります。寝室の湿度の目安と加湿しすぎのサインは冬の寝室の乾燥対策|湿度の目安40〜70%・加湿器の方式と寝るときの安全な使い方で解説しています。

ぜん息やアレルギー性鼻炎などの症状がある、寝具の手入れを続けても症状が続くという場合は、寝具だけで対処しようとせず医療機関に相談してください。

枕の買い替えのサイン|年数より「高さが合っているか」

「枕の寿命は素材ごとに何年」という目安を見かけることがありますが、国や公的機関の資料で、素材別の年数を示したものは確認できませんでした。使い方や手入れによっても変わるため、この記事では年数ではなく枕の状態で判断することをおすすめします。メーカーの取扱説明書に目安が書かれていれば、それも参考にしてください。

枕の役割は、マットレスや敷き布団と首のすき間を埋めて、自然な姿勢を保つこととされています。首のすき間の深さは一般に1〜6cmで、この深さに合った高さを選ぶと首や肩への負担が少ないとされています[3]。つまり、中材がへたって高さが合わなくなったら、買い替えを考えるタイミングです。

今の枕の高さが合っているかは、バスタオルを重ねて試すと確かめられます。手順は枕の選び方|高さ・奥行き・硬さを首のすき間とマットレスから決めるにまとめています。高さが合わなくなる原因が枕ではなく、マットレスのへたりにあることもあるので、気になる場合はマットレスの選び方|硬さは「寝た姿勢の腰のすき間」で決める・敷き布団との違いもあわせて確認しましょう。

よくある質問

枕は洗濯機で洗っても大丈夫?
枕本体の洗濯表示に家庭洗濯(桶)の記号があれば、洗濯機で洗えます。下に線があれば弱い水流で、手洗いの記号なら洗濯機の手洗いコースが対応するかを洗濯機の取扱説明書で確認します[1]。桶に×が付いていれば家庭では洗えません。
枕カバーはどれくらいで替えればいい?
東京都健康安全研究センターの資料では、シーツや布団カバーは「こまめに」取り替えて洗濯するよう勧められています[2]。日数の決まりはないため、洗い替えを用意して、汗をかく季節は特にこまめに替えるとよいでしょう。
天日干しすればダニはいなくなる?
干して乾燥させることは寝具のダニ対策の一つとして挙げられていますが、資料では干したあとに掃除機をかけることもあわせて勧められています[2]。干すだけで十分とは言えないので、掃除機がけとカバーの洗濯を組み合わせましょう。
洗った枕が乾いたか不安なときは?
表面が乾いても中材の奥が湿っていることがあります。重さや手ざわりで湿り気が残っていないかを確かめ、乾燥機が使える表示なら乾燥機も使えます。乾燥機に×が付いている場合は、風通しのよい場所で時間をかけて乾かしてください。

洗えるかどうかを確かめたら、カバーや買い替え用の枕を比べる

出典

  1. 消費者庁・経済産業省「平成28年12月1日からの衣類の新しい『取扱い表示』で上手な洗濯!」(繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法 JIS L 0001) https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun-kijun/keihatsu/pamphlet/pdf/sentakupanf.pdf(2026年10月17日閲覧)
  2. 東京都健康安全研究センター「くらしの健康」第47号(令和元年9月)「秋はダニアレルギーに注意」 https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/top/kurashinokennkou47.pdf(2026年10月17日閲覧)
  3. 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係」(執筆:有竹清夏 埼玉県立大学大学院 教授、最終更新日 2023年7月6日) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-003(2026年10月10日閲覧)