この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。湿度の目安と加湿器の注意点は厚生労働省・製品評価技術基盤機構(NITE)などの公的情報にもとづいています。広告について

冬の寝室の乾燥対策|湿度の目安40〜70%・加湿器の方式と寝るときの安全な使い方

公開 2026-10-13 / 建築物衛生法施行令、厚生労働省「急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A」、e-ヘルスネット、NITE「知って防ごう加湿器の事故」にもとづく

冬になると「朝起きるとのどがカラカラ」「寝室の空気が乾いている気がする」という声が増えます。乾燥対策というと加湿器を思い浮かべますが、まずは今の湿度が何%なのかを知り、目安と比べることが出発点です。この記事では、公的な資料に出てくる湿度の目安(40〜70%、50〜60%、寝床の中は50%)を整理し、湿度計での測り方、加湿器の方式の違い、寝ている間に使うときの安全上の注意をまとめます。

CONTENTS

  1. 冬の寝室はなぜ乾燥する?暖房と相対湿度の関係
  2. 寝室の湿度の目安は?40〜70%と50〜60%
  3. まず湿度計で測る|置き場所と見るタイミング
  4. 加湿器の3つの方式の違い|スチーム式・超音波式・気化式
  5. 寝るときに加湿器を使う注意点|置き場所とお手入れ
  6. 加湿器がないときにできる乾燥対策
  7. 加湿しすぎのサインと調整のしかた
  8. よくある質問

冬の寝室はなぜ乾燥する?暖房と相対湿度の関係

天気予報や湿度計に出てくる「湿度」は、ふつう相対湿度のことです。これは、その温度の空気が含むことのできる水分の量に対して、実際にどれだけ水分を含んでいるかを割合で表したものです。空気は温度が高いほど多くの水分を含めるため、空気中の水分の量が同じでも、暖房で室温を上げると相対湿度は下がります。

冬はもともと外の空気が乾いているうえ、寝る前に暖房で部屋を暖めると、さらに湿度が下がりやすくなります。NITE(製品評価技術基盤機構)の資料でも、例年空気の乾燥が進み各地で乾燥注意報が多く出されることから、加湿器の利用機会が増えると説明されています[4]。

一方で、寒い夜に暖房を我慢するのはおすすめできません。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」をもとにした寝る前の部屋の温度の考え方は寒くて眠れない夜の対策|布団を先に温める・寝る前の部屋と入浴を国の資料で見直すで紹介しています。部屋は暖めつつ、湿度は別に整えると考えると対策を立てやすくなります。

寝室の湿度の目安は?40〜70%と50〜60%

家庭の寝室について法律で決められた湿度の基準はありませんが、参考になる数字が公的な資料にいくつか出てきます。

目安出てくる資料どんな場面の数字か
相対湿度40%以上70%以下建築物衛生法施行令(建築物環境衛生管理基準)[1]一定規模以上の事務所・店舗などの建物の空気環境の基準。家庭は対象外だが、上限と下限の参考になる
50〜60%厚生労働省「急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A」[2]乾燥しやすい室内で、加湿器などを使って保つ「適切な湿度」として紹介
寝床の中 50%厚生労働省 e-ヘルスネット[3]布団の中の環境。個人差や季節の違いはあるが、温度33℃・湿度50%の状態が最適とされる

厚生労働省のQ&Aでは、空気が乾燥すると気道粘膜の防御機能が低下し急性呼吸器感染症にかかりやすくなるとして、予防策の一つに適度な湿度の保持を挙げています[2]。湿度を保てば病気を防げるという意味ではなく、手洗いや休養などと並ぶ対策の一つという位置づけです。

これらを合わせると、冬の寝室は40%を下回らないようにし、50〜60%を目安に、70%は超えないように整える、と考えると迷いにくくなります。

まず湿度計で測る|置き場所と見るタイミング

乾燥しているかどうかは、体感だけではわかりにくいものです。加湿器を買う前に、まず温湿度計で寝室の湿度を測ってみましょう。

  1. 寝ているときの頭の高さに近い場所に置く:枕元の棚やサイドテーブルなど。床の上や天井近くは数値がずれやすくなります。
  2. 窓際・暖房の吹き出し口・加湿器のすぐそばは避ける:冷気や温風、蒸気が直接当たると、部屋全体の湿度とかけ離れた値になります。
  3. 寝る前と起きたときの2回見る:暖房をつけた寝る前と、朝起きたときの値を数日メモすると、夜の間にどれくらい乾くかがわかります。
  4. 目安と比べて対策を決める:40%を下回る日が多いなら加湿を考え、50〜60%前後なら今のままで十分なこともあります。

寝室用の温湿度計・加湿器を探す

温湿度計は枕元に置ける大きさか、夜に数字が読めるか(表示の大きさ・バックライト)を確認しましょう。加湿器は方式(スチーム式・超音波式・気化式・ハイブリッド式)、適用床面積、運転音、お手入れの方法を見比べます。

加湿方式・適用床面積・お手入れの方法は販売ページとメーカーの取扱説明書でご確認ください。

加湿器の3つの方式の違い|スチーム式・超音波式・気化式

NITEの資料では、加湿器は大きく3つの方式に分けられ、加湿機能付きの空気清浄機もいずれかの方式を使っていると説明されています[4]。

方式しくみ(NITEの説明)寝室で使うときに確かめたいこと
スチーム式(加熱式)水をヒーターで加熱し、蒸気にして室内に放出する蒸気と内部のお湯が高温になる。子どもやペットの手が届かない、倒れにくい場所に置けるか
超音波式水を超音波振動で微細な霧にして室内に放出するタンクや本体のお手入れの方法と頻度。取扱説明書の指示どおりに続けられるか
気化式濡れたフィルターに風を当て、水分を蒸発させて室内に放出するフィルターのお手入れ・交換の方法。運転音(送風音)が気にならないか

このほか、超音波式や気化式にヒーターを組み合わせたハイブリッド式もあります[4]。NITEは、水をヒーターで加熱する仕組みをもつタイプは高温の蒸気が生じたり中に熱いお湯が貯まっていたりするため、やけどのおそれがあるとして、手持ちの製品がどのタイプかを取扱説明書や本体表示で確認するよう呼びかけています[4]。

寝るときに加湿器を使う注意点|置き場所とお手入れ

寝ている間は加湿器の様子を見ていられません。NITEが挙げる気をつけるポイントをもとに、寝室で使うときの確認事項をまとめます[4]。

  1. 熱い蒸気やお湯を使う製品は子どもを近づけない:NITEがスチーム式加湿器の蒸気吹出口の蒸気温度を計測したところ約90℃、転倒させる試験では約80℃のお湯がこぼれ出たと報告されています[4]。子どもと同じ部屋で寝る場合は特に、手の届かない場所に置きましょう。
  2. 平らで安定した場所に置き、コードに足を引っかけない配置にする:夜中にトイレへ立つときの動線上や、布団の足元に置くのは避けます。電源コードを引っ張ったり、折り曲げたり、きつく巻き付けたりしないことも挙げられています。
  3. 給水タンクには水道水を入れ、指定以外の薬剤は入れない:アロマオイルなどは取扱説明書で使えると書かれているものだけにします。満水ラインを超えて水を入れないことも注意点です。
  4. 水あかは定期的にお手入れする(本体の丸洗いはしない):NITEは、内部に水あかが過度に堆積したことによる事故にも触れています。お手入れの方法と頻度は取扱説明書に従いましょう。
  5. リコール対象になっていないか確認する:古い製品や譲り受けた製品は、メーカー名と型番でリコール情報を確認しておくと安心です。
蒸気や霧が顔や布団に直接当たる位置は避け、枕元に置く場合も少し離して吹き出し口の向きを確かめましょう。寝る間ずっと運転するか、タイマーで止めるかは、湿度計の数字を見ながら決めます。のどや鼻の不調、せきなどが続く場合は、乾燥以外の原因も考えられるため医療機関に相談してください。

加湿器がないときにできる乾燥対策

加湿器がない、置き場所がないという場合でも、部屋に水分を足す方法はあります。どれも加湿量は加湿器ほど多くないので、湿度計で効果を確かめながら組み合わせるのが現実的です。

方法やり方とポイント
洗濯物を寝室に干す夜のうちに部屋干しすると、乾く過程で水分が部屋に出ていきます。翌朝に乾ききっているかも確認
濡らしたタオルを掛けておくハンガーにかけて、暖房の風が当たらない位置に。乾いたら洗って使う
暖房の温度を上げすぎない同じ水分量なら室温が高いほど相対湿度は下がるため、寝る前の部屋を必要以上に暑くしない
寝床の湿気は掛け布団でも調整寝床の中の湿度は寝具の吸湿性・放湿性でも変わる。掛けすぎて蒸れていないかも見直す

寝床の中の湿気の逃がしやすさは、掛け布団の素材でも変わります。品質表示の見方は掛け布団の選び方|冬は「保温・吸湿放湿・軽さ」と品質表示のダウン率で確かめるで説明しています。

加湿しすぎのサインと調整のしかた

乾燥が気になるからといって、湿度は高ければ高いほどよいわけではありません。建築物衛生法の基準でも、相対湿度には70%以下という上限が設けられています[1]。次のようなサインがあれば、加湿を弱めてみましょう。

加湿器の設定を下げる、タイマーで夜中に止める、寝室のドアを少し開けて空気を入れ替えるなどで、50〜60%前後に戻るかを湿度計で確かめます。寝室の光・温度・音もあわせて見直したい場合は眠りやすい寝室のつくり方|光・温度・音を厚労省の睡眠ガイドで見直すも参考にしてください。

よくある質問

冬の寝室の湿度は何%がいい?
家庭の寝室に法律上の基準はありませんが、厚生労働省のQ&Aでは乾燥しやすい室内で加湿器などを使って保つ湿度として50〜60%が挙げられています[2]。建物の空気環境の基準では40%以上70%以下とされているため[1]、40%を下回らず70%を超えない範囲で、50〜60%を目安にするとよいでしょう。
寝るときに加湿器をつけっぱなしにしてもいい?
製品の取扱説明書で連続運転が想定されているかを確認したうえで、湿度計で70%を超えていないかを見て決めましょう。スチーム式など熱い蒸気やお湯を使う製品は、子どもの手が届かない、倒れにくい場所に置くことがNITEから呼びかけられています[4]。
加湿器は寝室のどこに置けばいい?
平らで安定した場所で、夜中の動線やコードに足を引っかけない位置が基本です。湿度計のすぐそばや、蒸気が顔・布団・窓に直接当たる位置は避けます。具体的な設置条件は製品の取扱説明書に従ってください。
加湿器の代わりになるものはある?
洗濯物の部屋干しや濡れタオルで水分を足す方法があります。加湿量は加湿器ほど多くないので、湿度計で数字を確かめながら組み合わせましょう。暖房の温度を上げすぎないことも、相対湿度を下げすぎない工夫になります。
加湿しても朝のどが痛いときは?
湿度が50〜60%前後でものどの痛みや鼻づまり、せきが続く場合は、乾燥以外の原因も考えられます。寝ているときの口呼吸やいびきが気になる場合も含めて、医療機関に相談してください。

まず湿度を測ってから、寝室に合う加湿器を選ぶ

出典

  1. 建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(昭和45年政令第304号)第二条(建築物環境衛生管理基準:相対湿度 四十パーセント以上七十パーセント以下) e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345CO0000000304(2026年10月13日閲覧)
  2. 厚生労働省「令和7年度 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A」Q15(適度な湿度の保持) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2025.html(2026年10月13日閲覧)
  3. 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係」(執筆:有竹清夏 埼玉県立大学大学院 教授、最終更新日 2023年7月6日) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-003(2026年10月10日閲覧)
  4. 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)「熱い蒸気と内部の湯に注意~知って防ごう加湿器の事故~」(2022年1月27日) https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2021fy/prs220127.html(資料PDF https://www.nite.go.jp/data/000131937.pdf、2026年10月13日閲覧)