この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。カフェインの量と時刻の目安は厚生労働省の睡眠ガイドと食品安全委員会の資料にもとづいています。広告について
カフェインは寝る何時間前まで?厚労省ガイドの「1日400mg・夕方以降は控えめ」と飲み物別の量
夕方のコーヒー、夜の緑茶。「この1杯で今夜眠れなくなるかも」と気になりながら飲んでいる人は多いはずです。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、カフェインについて1日の合計400mgを超えないことと夕方以降は控えめにすることを挙げています。この記事では、カフェインが体に残る時間、量と時刻の関係、飲み物ごとのカフェイン量をまとめ、自分の就寝時刻から「今日の最後の1杯」を決める手順を紹介します。
CONTENTS
カフェインは寝る何時間前まで?体に残る時間の目安
睡眠ガイド2023によると、カフェインには覚醒作用があり、寝つきの悪化や夜中の目覚めの増加、眠りの質の低下につながる可能性があるとされています[1]。問題は、飲んだカフェインがすぐには抜けないことです。
ガイドでは、日本人のカフェインの血中半減期(血液中の濃度が半分になるまでの時間)は3〜7時間とばらつきがあると説明しています[1]。半減期が5時間の場合の例として、次のような数字が示されています[1]。
| 飲んだ時刻と量 | 体内に残る量(半減期5時間の例) |
|---|---|
| 朝9時に400mg | 14時に200mg相当、19時に100mg相当 |
| 19時に100mg | 24時になっても50mg分 |
さらに、18〜65歳の成人を対象にした系統的レビューの結果として、次の報告が紹介されています[1]。
- カフェインが107mgを超えると、就寝時刻の約9時間前にとっても夜の睡眠に影響した
- カフェインが217.5mgを超えると、約13時間前にとっても夜の睡眠に影響した
たとえば24時に寝る人なら、9時間前は15時、13時間前は11時です。「寝る3時間前まで」のような短い線引きでは足りない場合があることがわかります。ガイドの結論は、摂取の総量を減らすとともに、夕方以降はカフェインを含む食品・飲料を控えることです[1]。何時何分までという一律の線は書かれていないので、量と就寝時刻から自分で逆算するのが現実的です。
1日にどれくらいまで?厚労省ガイドの「400mg」
睡眠ガイド2023は、1日のカフェインの摂取量の合計は400mgを超えないようにとしています。400mgを超えるカフェインは、たとえ朝にとったとしても睡眠に悪影響を与える可能性があるとされ、目安としてドリップコーヒーでカップ4杯分(700cc)、市販のペットボトルコーヒーで1.5本分(750cc)が挙げられています[1]。米国食品医薬品局(FDA)や欧州食品安全機関(EFSA)、カナダ政府なども、成人の1日の上限として400mgを示しているとの記載があります[1]。
ガイドは、脳波で睡眠を調べた研究で、1日にとるカフェインが増えるほど深い睡眠が減り、夜中の目覚めが増え、総睡眠時間が短くなると報告されていることにも触れています[1]。「400mgまでなら安心」ではなく、400mgは超えないための上限で、少ないほど睡眠への影響は小さい、と読むのがよいでしょう。
コーヒー・お茶・エナジードリンクのカフェイン量
「400mg」「100mg」と言われても、手元の1杯が何mgかわからなければ使えません。食品安全委員会のファクトシート「食品中のカフェイン」には、主な飲み物のカフェイン濃度が載っています[2]。
| 飲み物 | カフェイン濃度(100mlあたり) | 150ml飲んだ場合の目安 |
|---|---|---|
| コーヒー(ドリップ) | 60mg | 約90mg |
| インスタントコーヒー | 57mg | 約86mg |
| 紅茶 | 30mg | 約45mg |
| せん茶 | 20mg | 約30mg |
| ウーロン茶 | 20mg | 約30mg |
| 玉露 | 160mg | 約240mg |
| エナジードリンク・眠気覚まし用飲料 | 32〜300mg(1本あたり36〜150mg) | 製品により異なる |
濃度はファクトシートに書かれた浸出方法(コーヒー粉10gに熱湯150mlなど)での値で[2]、「150ml飲んだ場合」の列は濃度から計算したものです。いれ方や商品で変わるので、ペットボトルや缶の飲み物はパッケージの表示を確認しましょう。抹茶は1杯(抹茶1.5g)で48mgとされています[2]。
こうして並べると、マグカップのコーヒー1杯でガイドの「107mg」に近づき、2杯で「217.5mg」に届くことがわかります。玉露やエナジードリンクは少量でも多くなりやすいので、午後に飲むなら量に注意が必要です。睡眠ガイド2023も、エナジードリンクの中にはコーヒーの5倍近いカフェインを含む商品があると注意しています[1]。
最後の1杯を決める|4つの手順
公的資料の数字を、毎日の生活に当てはめる手順にすると次のようになります。
- ふだんの就寝時刻を決める:平日に寝床に入る時刻を基準にします。
- 1日に飲んでいるカフェインを書き出す:朝・昼・午後・夜に飲んだものと量を、上の表やパッケージ表示で mg に換算します。合計が400mgに近いなら、まず総量を減らします。
- 午後の1杯の量から「何時間前」かを決める:ガイドの報告では、100mgを超える量でも就寝の約9時間前、200mgを超えると約13時間前の摂取でも夜の睡眠に影響しています[1]。マグカップ1杯程度なら就寝9時間前を、それより多いならさらに早い時刻を、最後の1杯の目安にします。
- 1〜2週間試して、寝つきと夜中の目覚めを振り返る:半減期には3〜7時間の個人差があるため[1]、寝つきが悪い日が続くなら時刻をもう少し早めるか、午後の分をカフェインを含まない飲み物に置き換えます。
睡眠ガイド2023は、夜にコーヒーを飲んでも問題なく眠れるという人についても、寝つきに問題がなくても睡眠時間の短縮や深い睡眠の減少は多くの人にみられるため注意が必要、と答えています[1]。「眠れているから大丈夫」と感じていても、朝の休まった感じが弱いなら見直す価値があります。寝る前の照明やスマホなど、寝つきに関わるほかの習慣は眠りやすい寝室のつくり方|光・温度・音を厚労省の睡眠ガイドで見直すでまとめています。
夕方以降に飲むならどれ?カフェインを含まない飲み物
睡眠ガイド2023は、茶類のカフェインは茶葉(チャノキ)に含まれるため、茶葉を使っていない麦茶、そば茶、黒豆茶、とうもろこし茶、カフェインを含まないハーブティーなどに置き換えるのもよい、としています[1]。夕方以降の「何か温かいものを飲みたい」は、こうした飲み物で満たせます。
コーヒーの味が好きな人は、カフェインを取り除いたコーヒー(カフェインレス・デカフェ)という選択肢もあります。ただし、製品によってカフェインを取り除く程度は異なるため、パッケージのカフェイン量の表示を確かめてから選びましょう。
夕方からの飲み物を、カフェインを含まないものに置き換える
カフェインレスコーヒーは、パッケージにカフェインの残る量や除去の割合が書かれているかを確認しましょう。麦茶は茶葉を使っていないお茶の代表で、ティーバッグなら水出し・煮出しなど、いれ方が自分の生活に合うかで選ぶと続けやすくなります。
カフェインの量・原材料・いれ方は販売ページとメーカーの表示でご確認ください。
高齢者・こども・妊娠中はさらに少なく
同じ1杯でも、受ける影響は人によって違います。睡眠ガイド2023と食品安全委員会のファクトシートには、次のような記載があります。
| 対象 | 公的資料の記載 |
|---|---|
| 高齢者 | 加齢でカフェインを分解する力が下がるため、少量でも睡眠に影響する可能性がある[1] |
| こども | 1日あたり体重1kgにつき1〜3mg以上で睡眠に悪影響が報告されている(体重30kgなら30〜90mg)。コーラタイプの飲料やエナジードリンクにも注意し、摂取は朝に限るなどの注意が必要[1] |
| 妊娠中 | 胎児への明らかな影響を示す研究結果は得られていないが、潜在的なリスクから、可能な限り控えることが複数の国や学会から勧められている[1]。各国機関の目安はファクトシートに一覧がある[2] |
年代によって必要な睡眠時間そのものも変わります。目安は睡眠時間の目安は年代でどう変わる?厚労省ガイドの「6時間以上」と床上時間・寝だめの考え方で紹介しています。
寝酒はカフェインの代わりになる?
「コーヒーをやめたら、代わりに寝る前のお酒で寝つこう」は逆効果になりえます。睡眠ガイド2023は、アルコールは一時的には寝つきを早めるものの、睡眠の後半の眠りの質は大きく悪化し、飲む量が増えるほど夜中の目覚めが増えると報告されていると説明しています[1]。眠るためにお酒を飲む「寝酒」や深酒、毎日の飲酒は勧められていません[1]。
喫煙についても、ニコチンには覚醒作用があり、半減期は約2時間なので夕方の喫煙でも寝る前まで作用が残ることがある、とされています[1]。夕方以降はカフェイン・お酒・たばこの3つをまとめて見直すと考えるとわかりやすいでしょう。
よくある質問
- コーヒーは寝る何時間前までならいい?
- 公的資料に一律の時刻の線はありません。睡眠ガイド2023では、カフェインが107mgを超えると就寝の約9時間前、217.5mgを超えると約13時間前の摂取でも夜の睡眠に影響したという報告が紹介され、夕方以降はカフェインを控えるよう勧めています[1]。マグカップ1杯程度なら、就寝9時間前を最後の1杯の目安にすると考えやすいでしょう。
- カフェインの効果は何時間続く?
- 日本人のカフェインの血中半減期は3〜7時間とばらつきがあるとされています[1]。半減期が5時間なら、19時に飲んだ100mgのうち50mg分が24時になっても体に残る計算です[1]。
- 1日に何杯までなら大丈夫?
- 睡眠ガイド2023の目安は1日の合計400mgまでで、ドリップコーヒーならカップ4杯分(700cc)です[1]。お茶やエナジードリンクの分も合計して考え、少ないほど睡眠への影響は小さいと考えましょう。
- 緑茶や紅茶なら夜に飲んでもいい?
- せん茶や紅茶にもカフェインは含まれ、100mlあたりせん茶20mg、紅茶30mg、玉露は160mgとされています[2]。夜は、茶葉を使っていない麦茶やそば茶、カフェインを含まないハーブティーなどに置き換えるのがガイドの勧め方です[1]。
- 夜にコーヒーを飲んでも眠れるなら問題ない?
- カフェインの影響には大きな個人差があります。ただし睡眠ガイド2023は、寝つきに問題がない場合でも睡眠時間の短縮や深い睡眠の減少は多くの人にみられるため注意が必要としています[1]。
午後の眠気をコーヒーではなく短い昼寝でやり過ごす方法は、昼寝は何分がいい?厚労省の資料にある「午後の早い時刻に30分以内」と寝すぎない工夫で紹介しています。
夕方からの1杯を、カフェインを含まないものに
出典
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月)INFORMATION3「睡眠と嗜好品について」(カフェイン・アルコール・ニコチン・よくある質問と回答) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf(2026年10月15日閲覧)
- 食品安全委員会 ファクトシート「食品中のカフェイン」(作成日 平成23年3月31日・最終更新日 平成30年2月23日) https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf(2026年10月15日閲覧)